すぐに背が伸びてしまう子供に常時ぴったりのフレームを用意することは不可能だ。親としては出費を押さえたいから、やや大きめのものを選びたい。すると、買って半年程はサドルをめいっぱい下げることになる。シートポスト(棒の部分)の下の方を切って一杯に下げるまでは自転車屋さんでやってくれるが、それでも足りない場合にもう一つ方法がある。費用もかからずコツをつかめば10分程度で終わる「ローシート加工」を中心に、DYNO BLAZEで当ガレージが行った加工をご紹介しよう。
DYNO BLAZE(20inch BMXタイプ)のサドルを一杯に下げた状態。普通、自転車屋さんで調整してもらうとここまでである。
スパナを使ってナットをゆるめ、シートポストを車体に残したままサドルと金具を外す。
金具を全部分解する。分解する前にはデジカメで写真を撮ったり、メモをしておいたほうがいいだろう。
金具を上下逆に組み替える。まず内側のプレートを2枚セットし、開き気味にしておいて中にU字型の金具を当てる。指でプレートをぐっと閉じていくと「バチン」とはまるので、横から穴が合っているか見てみる。ずれていたらドライバーなどを穴に入れて位置を修正する。あまりずれが大きかったらやり直した方が早いだろう。
サドルをシートポストに戻し、前後位置や角度を調整する。ノーマル時の前後位置や角度を覚えておき、それが自然に下がったようなセッティングにするといいだろう。調整が決まったら本締め。ノーマル時よりもナットが奥に入っているので、モンキースパナだとうまく締められないと思う。片目片口のスパナを使いたいところだ。
こちらはローシート加工前。下の加工後の写真と比べると、その効果が分かるだろう。
身長が伸びてきたらこのままシートポストを上げていけばよい。それでも一杯になったら金具を元に戻すか・・・いや、その頃には次のマシンにステップアップした方がいいだろう。シートやハンドルだけ上げてもホイールベースは変えられないし、クランクの長さやギア比なども合わなくなっているだろう。
シートを下げるとハンドルとのバランスが変わってくる。そこでベストの高さになるようステムの高さを調整したり、ハンドルバーを交換する。
お兄ちゃんから譲り受けたDYNO BLAZEに、何も調整せずにそのまままたがるとこうなる。足はつかず、立ち上がってやっとハンドルを押さえられる。いかにも「お兄ちゃんの自転車によじ登っている」という感じ。
ローシート加工とハンドルバーの交換を行い、シート・ハンドルバーともに一杯に下げるとこうなる。これなら無理なく乗れるだろう。もうすこし16inchで練習して、転ばずに止まることが出来るようになったらこちらに乗り換える予定。