
子供用自転車は大人用に比べてコンパクト(当たり前だけど)なので車輪を外す機会が少ない。そのため、大人用の自転車よりもハブのガタに気づきにくい。たまに外したときは必ずチェックするようにしている。
スルスルっと回ったらOK。ゴリゴリっときたら要メンテナンスである。

ハブ用スパナとコンビネーションレンチをかけて、ロックナットを緩める。非常にきつくしまっていることが多い。ある自転車では片側がどうしても外れなかった。運良く反対側は外れたのでシャフトを抜いてから地面に置き、体重をかけて一気に踏みおろしてようやく緩んだこともある。

外れたリテーナーを見るとベアリングが古いグリスと泥にまみれて・・・あれ、
ベアリングがひとつ足りない。確かこのハブを分解するのは初めてだったはず。ということは・・・
うーん、さすがは大量生産のお安い自転車・・・まあ、買ってから一年以上経つし、騒いでも仕方がない。

気を取り直して善後策を練る。とりあえず今日のところはこのまま洗って組み、後日ベアリングを交換することにしてパーツクリーナーで洗浄。邪悪な運気も流れてくれるだろうか。

モリブデングリスをたっぷり塗る。塗りすぎると抵抗が増えるという説もあるようだが、防水にもなるし安物のハブがすこしでも滑らかに回るようにとの願いも込めてたっぷり塗りこむ。
そしてシャフトと玉押し・ロックナット等をセットし、ハブスパナで締め込んでコンビネーションレンチでロックするわけだが、締め込んでロックした時点でちょうどよい硬さにするのがなかなか難しい。安いハブでガタが多いせいだろうか。何回か試してみるうちにようやくコツがわかってきた。きつめのスルスルあたりで一応OKということにした。

後日、ベアリングを買ってきて交換した。本当はリテーナーも交換したほうがいいのだろうが・・・開けなければ気づかなかったわけだし、丁寧にやればアマチュアのレベルではOKだろう。ベアリングは全部が同じ大きさじゃないとよくないと思うので、不足分の補充ではなく全部交換した。前輪の左右を交換して費用は200円ほど。
メンテ前のゴリゴリ状態と、グリスを塗るところ、あと組みあげてからホイールをセットする前のスルスル状態を子どもに見せておくことも大事だ。「よく走る」と満足そうである。スタンディングでこがずに坂を降りる時、スムーズさが体でわかるらしい。
大人から見たら気のせいでしかないのかもしれないが、子どもにとっては大事なことではないかと思う。