帰省 2000夏

2000.8.12.〜16.

 夏休みがやってきた。今年も田舎に帰るのだ(去年とまったく同じ)。

 MTBを積んでいってヒルクライムとダウンヒルをやろうとか、ようやく乗る気になったLC4を持っていって地元道探検でもやろうかなどといろいろ考えていたが、休みを取りそびれたり事前の準備が全くできなかったりで、去年よりも日程がキツくなってしまった。MTBもLC4もあきらめ、盆のお参りと海水浴を目的にする(子どもは魚釣りがメインらしい)。ベンちゃんで行きたいなという気もわずかにあったが、家族の声は圧倒的に「(ゴルフ)ワゴンがいい」であった。ゴルフワゴンは去年と比べると助手席とチャイルドシートもレカロになり、より長距離向きになっている。ベンちゃんにはオートバイで遊ぶ時以外はなかなか乗ってくれなくなってしまった。

photo:渋滞 出張の連続でダレきった体を休めながら準備をしているうちに15時になってしまった。そろそろ出ないと、とハム君(フェレット/オス/1歳)を抱えてクルマに乗る。動物病院にハム君を預け、時間もないのでそのまま家に寄らずにICに向かう。「さあ行くぞ」と気合いを入れたわけではなく、なんとなく出発してしまった・・・という感じ。あとで「アレがない」「コレがない」「コレが都合悪い」と騒ぐことになった。

 横浜町田ICに入ったのが17時半。しばらくは順調に流れていたが、御殿場の先辺りで渋滞が始まった。まあ20〜30km程度は我慢しなければならないだろう・・・そう思ってだらだらと進む。大阪で行きつけのお好み焼き屋さんにでも行って晩飯にしようかなと思っていたが、出発も遅れたし渋滞もしているので名古屋で櫃まぶしにしようか・・・と計画を変更する。

photo:渋滞 しかし、渋滞を抜けてもその先が渋滞。20kmを我慢してもその先が更に25km渋滞、の繰り返し。名古屋で晩御飯はあきらめて浜名SAにしよう・・・あそこにもうなぎの茶漬けがあるし・・・と思っていたがそれすら甘かった。21時、あきらめて富士川SAで食事と給油。SAを出てからも渋滞はずっと続いている。

 いつまで経っても名古屋にすら着かない。電光掲示でも赤字で「1時間以上」などと出ている。こりゃダメだと豊川ICで東名を降りたのが1時。街は寝静まっていて道はガラガラ。普通夜中ってこうだよなあ・・・。

 一般道をしばらく走り、名古屋高速から東名阪・名阪国道・西名阪に進んで大阪を目指す。昔オートバイで四国に向かうときに良く使った道である。東名と違ってこちらは順調。長距離トラックや高速バスなどもこちらに迂回しているようだ。大阪が近づくにつれて今後のルートをどう取ろうかと悩むが、中国道方面が明け方4時だというのに20km以上渋滞しているという電光掲示が目に入る。これで悩む必要もなくなった。

 神戸でいったん高速を下り、コンビニに入ってお茶やジュースを補給。去年はこの辺で昼になってしまったが今年はまだ6時。ここまでは大変だったが後は楽勝だろう。第二神明から山陽道を目指す。

 ここで再び試練が待ち受けていた。山陽道が大渋滞しているのである。昨晩の悪夢がよみがえる。しばらく我慢してだらだら進んでいたが、FM-VICSも入らないし渋滞案内も少ないしでどこまで何キロ込んでいるのかよく分からない。我慢も限界に達し、のろのろ進んでICに来たところで山陽道に別れを告げてブルーラインに向かう。これも昔ツーリングでよく使った道路だ。当時山陽道は600円分位しか開通していなかった。ここをXLXやKMXでよく走ったなあと思い出す。あとシビックでも来たな。山陽道が出来てからは客も激減したのだろうか、ドライブインやSAが閉鎖されているなどトワイライトな景色が増えていたが、あとは景色もいいし順調に進むことが出来るしで家族も喜んでいる。川(入り江?)でJet skiを楽しむ人々が見える。はやく海に着いて遊びたい。

 岡山市内は割と順調に流れている。昨晩富士川SAで満タンにしたガソリンが底をつき掛けているのに気づき、高速に入る前に入れておくかとガソリンスタンドを探すが、なんと高速よりも2円高い。ウインカーを出しかけたが慌てて引っ込めて瀬戸大橋へ。たしか橋の手前のSAにガソリンスタンドがあったはずだ。

 瀬戸大橋では与島の第二駐車場に下りてみた。前に何回か来たときは時間に余裕がなく、第二駐車場はせっかく来たからとクルマやバイクで走ってみるだけだったが、今回はだいぶ余裕がある。前から目を付けていたフィッシャーマンズワーフとかいう白い建物を目指す。魚がうまいに違いないと期待してクルマを下りると、建物は駐車場を出て、柵の向こうにある。微妙な作りであるが高速道路以外の一般の施設ということだ。これはいよいよ期待できる。昼飯には少し早めではあるが、朝食をきちんととっていなかったことを思いだし、朝昼兼用の食事をここでとることにする。一般のレストランなので人間もガソリンを補給できる。うどんもコシが強くてうまい。隣の建物ではシーフードバーベキューなんてのもあるようだ。食後はおみやげを買い、前から気になっていた島の町並みを少しだけ歩いてみた。自転車かモンキーを持ってきて、島の中心部まで足を伸ばしてみるのも面白そう。

photo:気持ちがいい海 自走で四国に向かうオレンジ色のLC4を追い越して四国に上陸し、松山に向かう。うーんやっぱりベンちゃんにLC4積んでくるべきだったかと一瞬後悔。しかし剣山にいく時間などとても無い。まあそのうちそういうチャンスも出来るだろう・・・

 松山道は去年に比べて対面通行の区間がやや減ったような気がする。瀬戸大橋がまだ無かった頃や、出来てからも四国内に高速道路が無かった頃のことを思い出す。あの頃は坂出から松山まで数時間かかっていたなあなどと思い出に耽っていると、なんとまた渋滞になってしまった。トンネルで事故があったようで、「事故渋滞2km」の表示。100km以上の渋滞を乗り越えてきた我々にとっては蚊に刺されたようなものであるが、さすがに疲たので運転手交代を行った。

 松山は帰りに寄ることにして、伊予まで行く。高速道路はこの先大洲まで伸びているらしいが、伊予で下りてR378を走り、途中の海で遊ぶのだ。海沿いの道は気持ちがいいし、熱くなった体に冷たい海水が気持ちいい(準備運動は念入りに)。じゃこ天がうまいよ。

photo:魚釣り 14日はゆっくりと過ごした。

 帰りはどうしようかと話し合う。フェリーで佐賀関に渡り久留米でラーメンを食べ、そこから一気に横浜まで戻る案が盛り上がっていたが、往路の渋滞にかなりまいったため、久留米・福岡はまたの機会にして、復路は出来るだけ安全策を採ることになった(まあ普通はそうだよな)。休みは16日までしかないのだ。15日の朝、出発した。

 ちょっと早めの昼御飯ということで、平家の落武者が潜んでいたという言い伝えがある平家谷でそうめん流しを体験。私は18年前に自転車で立ち寄ったときに食べたことがあるが、家族は初めて。「そうめんが川を流れてくるよ」と説明し、駐車場にクルマを停めて階段を下りていく。子ども達が橋の上から本当の川をのぞき込んで「流れてこないよ」と言う・・・いいぞ、その調子だ。運良く“川上”の席に座ることができた。

photo:野咲 そうめんの後はいつもの海に行って、海水浴。駐車場は満車なので役場裏の駐車場に停めて海岸まで歩く。途中に酒屋(造る方)があってびっくりした。一昨日寄ったときは日曜日だったせいか、若者が多くDJも流れている程であったが今日はさすがに盆休みという感じ。でも夕方近くなるとだんだん若者が多くなってくる。のんびり夕日を見たいのを我慢しながら松山へ。例によって思い出のレストラン「野咲」で食事をし、食後のひとときを女房は雑貨屋で過ごし、私と子どもは銀天街をぶらぶらする。レディ薬局も今のうちに寄っておこう。おお、子どもの頃ビンで飲んでいた、らくれんのホームアップが缶であるじゃないか・・・

 20時過ぎに松山ICから高速道路に乗り、最短距離を狙って徳島を目指す。松山からあっという間に徳島道に入り、吉野川SAで給油と休憩。松山で坊ちゃん団子を買うのを忘れていたが、ここで手に入れることができた。出来て間もないSAのようでとてもトイレがきれい。今回の旅行でようやくきれいなトイレに当たった。隣接して温泉もあるんだそうで、キャンピングカーで来ていて時間に余裕があればここで泊まって温泉に入ることも出来たんだろうなあなどと考えてみる。

photo:明石  徳島からほんの少しだけ一般道を通り、鳴門から再び高速へ。もう真っ暗なのでうずしおは見えない。PAやSAを通過する度に「ここでいつか寒さに凍えていたなあ」とか「この辺でクルマ停めて植え込みの中で寝たなあ」などと思い出しながら本州へ。料金所でやや込んだがまあ順調に神戸まで戻ってきた。

 中国道は相変わらず渋滞しているようなのでパス。阪神高速でわずかに滞ったがさほどいらいらもせず西宮から名神に乗る。あとは・・・ひたすら走り続け、眠くなったら仮眠をとるの繰り返し。昼間になれば数十kmの渋滞が発生することは確実なので、なんとかその前に走り抜けようと頑張る。なんとか間に合って、東名横浜町田ICを出たのは朝9時半であった。

 今回の旅は往路950km、復路913kmで計1,863km。往路では高速・有料道路を乗り継いで、領収書は15枚(!)・計22,070円にもなった。復路まあ普通で4枚、計21,550円。今までのバイク・クルマでの経験をフルに生かした一気走りであった。


Fast Trip indexに戻る