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「昔はよかった・・・」

 昔は良かった・・・と思うことが多くなったのは歳をとったからだろう。最新型の車やバイクよりも旧型に惹かれることが多いし、最近のすさんだ世の中よりも20年前・30年前の方が居心地が良さそうな気がしてくる。でもそれはノスタルジーなんだろうな。親に守られながらのびのびと過ごしていた頃、自分が上り調子でまだまだ限界が見えていなかった頃の車やバイク・・・そういったものへの憧れなのかもしれない。

 でもまあ、「小さい頃に憧れた車に乗りたい」ってのはある意味健全なように感じる。「遅れてきた青春」「あの頃は高嶺の花だったのが今なら手に入る」って感じで、よくあることではないだろうか。

 自分が生まれる前の、自分では見たこともない世界ってのは要注意だろうな。「見たことがないから分からない」が普通だろう。そこから先は文献などを通して知るしかない。その文献も著者やその後の時代のフィルターがかかっているに違いない。坂本龍馬に憧れている人は沢山いるだろうけど、実際に会って素晴らしさに震えた人はもう世の中に一人もいない。大半は『竜馬がゆく』の“司馬竜馬”に憧れているんじゃないかな。小説以外の歴史の本にしても“勝った側”が書いたものが大半だろう。

 視野が狭かろうが広かろうが自分の目で見たものは一つの真実だから、それに憧れることは誰も邪魔できない(もちろん犯罪なんかは除くけど)。でも、見たこともないものへの憧れは一歩引いてみて、他の文献や資料を探してみてからでもいいのかもしれないな。ワシの場合、自分が小学生位だった頃から免許を取る前後あたりの車・バイクにはかなり強く憧れるが、それよりも前のものは古さの方が強く感じられてしまい、自分で乗りたいという気持ちはあまり湧いてこないな。

 「調べてみたら実は違った」なんて、びっくりしたりがっかりすることもあるかもしれないな。でもそれは『あいつとララバイ』を読んでいた少年が「Z2は最新型のバイクよりも速い」と信じていたら実は違ったってことに気付くのと同じことかもしれない。「これはこれで、マンガとしては非常に楽しい」と思えるようになればそれでいいのだろう。

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