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レクサスウォッチ その2

 前回の続き。

 2006/10/19のアサヒコムによると、LS460の発売1カ月間の累計受注台数が1万2000台だったそうだ。前回(セルシオ)のモデルチェンジの時は2万5000台だったそうだから、半分以下ということになる。

 クルマとは直接関係が無いが、デザイン雑誌の2005/4/27付の記事でこんなものを見つけた。

http://nd.nikkeibp.co.jp/nd/news/contents/939.shtml

 「自分はレクサスに乗っているが、日本に来ると同じ自動車がトヨタのバッジを付けて走っている。こんなことはやめてほしい」

~ ショックを受けたのは ~ 各地域の販売担当が、独自の商品ブランド戦略を打ち立てるこれまでの手法の限界を、その言葉から実感したからだ。

 深いツボをついている記事のように見えるのだが、クルマ雑誌じゃなくてデザイン雑誌だからこんな内容になったのかな。

 前回も書いたけど、安くて故障の少ない実用車というイメージが強い地域で、新開発ではなく既存の車の別仕様版に高級感を持たせて売るビジネスモデルとしては大成功なのだろう。しかし、トヨタの本拠地日本では既存の車がよく知られてしまっているし、新聞記事では社会面だけでなく経済面でもかならず「トヨタのレクサス」として載ってしまうし、かかる費用の割には美味しいところが少ないんじゃないのかな。

 「サラリーマン奮闘記」みたいな読み物には、既存の店舗からレクサス店に異動した人の話しなども載っているが、これを読むと新しいレクサス店とは言っても経営は今までの店と同じことも分かってしまう(移籍じゃなくて異動なのだ)。メルセデスやBMWと闘うブランドを立ち上げたつもりが、値引きをしない販売チャンネルを増やしていただけだった・・・なんてことはないだろうか。マスコミも最近は「レクサス店」という言い方をよくしているし。

 LSそのものはきっと良いクルマなんだろうから、ペースはどうであれ今後もきっと売れていくことだろう。しかし、販売チャンネルが変わってしまったことにより、他の見えない部分に影響が出てくるかもしれない。元カーセールスマンだった同僚は、「既存トヨタ店でセルシオが売れなくなると、トヨタトラックの台数が減るだろう」と言っていた。

 あと何回かモデルチェンジを繰り返して、旧セルシオ、旧ソアラ、旧アルテッツァと言ったイメージが無くなってくればブランドとして確かなものになっていくのかもしれない。ハイブリッドなんかも搭載して、メルセデスやBMWにないものを強く前面に出していけばまた新たな闘いになるのかもしれない。でもハイブリッドはトヨタのイメージなんだよな・・・

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