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オフロード

 オフロードコースの閉鎖が相次いでいるようだ。たぶん自然保護とか騒音問題とか、そういったことが原因なのだろう。閉鎖→新しいところに集まる→問題が大きくなる→閉鎖・・・の繰り返しとなってしまうのだろうか。

 都会で便利に日々暮らしていると、オフロードっていうのはわざわざ金を出して遊びに行く、普段はまったく縁のない所というように感じてしまう。今時はほとんどの道路が舗装されているし、もうオフロードビークルなんて流行らないし、必要のないもの・・・という気もする。だが、実はオフロードっていうのはごく身近にたくさんあるし、目の前の道路がある日突然悪路になってしまう可能性もある。

 コンクリートやアスファルトの上でしか遊んだことがない子供たちが、雨上がりの公園ですぐに転んだり、木の根に足を取られてひっくりかえったりなんてのをたまに見かける(ワシもどっちかというと転ぶ方だけど)が、同じようなことがクルマやバイクでも起きるんじゃないかな。

 人間は道具を使い、生身では生きてはいけない場所を通ったり、生身では無理なスピードで移動する。他の動物にはない特徴の一つだろう。国やお役所が舗装してくれた場所が増えてくると、かつてのように練習して技能を磨く必要がなくなってくる。それはそれで正しい進化なのだろうけど、別角度から見れば退化に違いない。

 道路に15cm程度の段差があちこち出来たらどうするのか。たとえ公用車の半分が四輪駆動車だったとしても、緊急時の能力は半分以下になってしまうだろう。パトカーも白バイも大半が走れなくなる。白バイなんか半分ぐらいはアフリカツインあたりにしたらどうだろう。

 歩いて2時間以上かかる山道、段差や沼地があって普通の人がバイクで走ろうとするとすぐに転んだり埋まってしまう山道を、エンデューロライダーはエンデューロバイクを操って十数分程度で移動できる。この能力は飛行機で空を飛んだり船で太平洋を横断する能力と同じく、次の世代に受け継いでいかなければならないことだ。不要に感じるのは都会ボケかもしれない。

 エンジンの騒音が問題ならもっと静かなエンジンやマフラーを作って欲しいし、それでも駄目ならモーターを使ってでもいい。周りに住民がいなくて問題になりにくそうな東京湾の埋め立て地にコースを作ってもらうなんてのもいいかもしれない(東京都はオリンピック誘致案でMTBのコースを東京湾の埋め立て地に設定している)。教習所で全員オフロードやれとまでは思わないが、興味を持った人が乗ってみることの出来る場所は各地に欲しい。

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