2006年10月 8日

1980年代のKTM広告

 ひそかにコレクションしていた、トシ・ニシヤマの広告の一部を公開。カタログデータ集をアップしたときは画像やデータの無断使用が多く、残念な気分になることが多かった。なので今回は画像に当サイトのロゴを入れさせてもらった。

 トシ・ニシヤマの雑誌広告が気になりだしたのは1984年頃からだ。当時仲が良かった友人とは写真や旅行やオートバイなど、いろんなことで行動を共にしていた。そんな彼が読んでいた本の中に、丸山健二氏の「私だけの安曇野」があった。やがて丸山健二氏がKTMに乗っていることを知り、そのつながりでトシ・ニシヤマ氏のことを知った。「メッセージ」とか「爆走、オデッセイ」とか「さらば、山のカモメよ」などで、トシ・ニシヤマ氏のことをたびたび読んだ。

 当時は弟と二人でバイク雑誌を手分けして買い、読んでいた。たしかライディングスポーツ誌が創刊間もない頃だったと思う。まだオフロード雑誌はなく、ロードレースが大部分でたまにモトクロスとトライアルの記事が載る程度。そんな中でハイパワーの大排気量オフロードバイクが静かに写っているだけの広告は、独特の存在感を漂わせていた。一見ただの外車専門店のようだが、しかし丸山健二氏の著作のおかげでどういうレースを走るバイクかは知っているつもりだった。当初は外国製オフロードバイク専門店だったが、やがてKTM中心の雰囲気を強くしていった。毎年外国で開催されるオフロードのオリンピック「ISDE」(国際6日間耐久レース)や、それを目指して苫小牧で開催された日本初の本格的エンデューロ「ITDE」(国際2日間耐久レース)、また南米ペルーで行われたインカラリーなどの記事は雑誌には載らなかったり、または載ったとしてもほんのわずかで、トシ・ニシヤマの広告の中の写真や文字は貴重な情報源だった。後にガルル誌やバックオフ誌が創刊され買うようになったが、表紙の次に見るのは特集記事ではなくトシ・ニシヤマの広告だった。

 自分用として保存しておいたものなので保存状態は良くないし、中には破りとったようなページもあるが、今こうして並べてみると自分用としてだけ保存しておくのはあまりにもったいないと思い、公開することにした。トシ・ニシヤマ氏には連絡を取り承諾をいただいた。「いろいろ好きに作っていたから、今見ると面白いかもしれないね」とのことだ。

 最近のKTMのコピーに「君の手で確かめてくれ」というのがあった。その20年以上前、トシ・ニシヤマは自分の手で"6日間"確かめて、日本のライダーに紹介していた。

1980年代のKTM広告コレクション

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