2008年11月25日

円周率

 ゆとり教育の代名詞になってしまったといっても過言ではない(かもしれない)「円周率およそ3」であるが、実はゆとり教育でも円周率は3.14と定められていたそうだ。もうすこし詳しく調べてみると、小学校学習指導要領 (平成元年3月) では「円周率としては3.14を用いるが、目的に応じて3を用いて処理できるよう配慮する必要がある」となっていて、新学習指導要領(小学校では2011年度施行)では「目的に応じて3を用いる」ことが削除されたそうだ。 →参考:wikipedia:円周率は3

 私は自分の子供がちょうどゆとり教育のドツボにはまった時期なので、ゆとり教育に対していろいろな感想や意見がある。ただ「円周率およそ3」については理解できる部分がある。ちょうど指導要領が出たのと同じ平成元年頃だったな。当時は小中学生に色々勉強を教えたりしていて、たまに数学・算数もやっていた。小数の計算が全く出来ない子も多数いた。「小数の計算が出来ない奴は円の概念はわからんでいい」とはとても言えないわけで、「とりあえず3でいいから計算しとけ」っていう場面が出てくるのも分かるような気がしたものだ。

 断っておくが、3で教えることを推奨している訳ではない。「今は3を使って円を理解しろ、大人になったら電卓使え、出来る奴は3.14でやれ」っていう教え方が出てくる状況が理解できる、ということだ。

 大きくなって遊ぶことを覚え、会社に入って先輩に教えられたことしかやらなくなってしまうと、3.14以前に「直径かける・・・」とか「半径かける半径かける・・・」が出てこなくなる。この状況を見ていると、円周率が2桁多いか少ないかよりも大きな問題があるような気がするのである。まあ、そういうワシも球になると危なくなったり、三角関数になるとアウトですが。

 ところで円周率はどこまで覚えているだろうか。私はなにかのきっかけで「3.1415926535897932」あたりまで覚えているから小数第14~16位ぐらいまでになるのかな。職場で円の面積を使った計算をエクセルでやる場面もあるが、円周率はPI関数を使うべきなのか、「3.14」でやるべきなのか、それとも「3.1415」あたりまで使うべきなのか悩むことが多い。元々の計算式が載っている文献などを見ると、手計算で端数処理を随時適宜に入れて計算を進めていることが多く、エクセルで同じ結果を再現する場合は計算そのものよりも端数処理のタイミング・桁数・方法を分析する方が大変だ。「なんでここは2桁なのにこっちは1桁かなあ・・・」などと悩むことが多いのである。

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