2009年2月10日

「同じ金がかかるなら日本にお金が落ちる方を選ぼう」

 F-27フレンドシップのことを調べていて、鹿児島でオーバーランした時の写真が掲載されているサイトに行き当たった。

インターネット航空雑誌ヒコーキ雲~全日空フレンドシップ機のオーバーラン
http://ksa.axisz.jp/a8715KamoikeF27.htm

 修理代が4億ぐらい、一機買うのと同じぐらいかかると計算されたが「同じ金がかかるなら日本にお金が落ちる方を選ぼう」となって修理したそうだ。その後7年飛んで売却されたらしい。

(たった7年で売却かと思う人もいるかもしれないが、もともとF-27はYS-11の開発が遅れた関係で導入された機材で、1973年に全機退役している。この機の売却は事故・修理とは関係なく計画されたものであろう。)

 少し前に高知空港での胴体着陸が話題になった。あの機体は修理したものの反対の声が強くて路線には復帰できず、結局売却(メーカーが買い取り)となったようだ。確かに「お前自分で乗りたいか」と言われるとちょっと考えるもんな(同型機にはあの2日後に乗ったけど)。まあ、反対の声の背景には事故以前からある故障・欠航率の高さなどの問題も含まれているだろうから、修理の技術力だけで分析できる問題ではないのだろうけど。

 修理した方が安いならともかく、同じ金額なのに修理を選ぶという考え方を今のワシらがすることはあるだろうか。今はもうそういう時代じゃないと冷静に思うことも出来るし、ワシらが赤ん坊だったあの頃はきっと「追いつけ・追い越せ」という熱気に満ちた時代だったんだろうなと思い込んでみたくもなる。

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